定点テスト

 またまた昔話だが、中古レンズを漁り始めた頃は定点撮影テストみたいなことをやっていた。入手したレンズで特定の被写体を撮って、描写性能と云うか傾向を見るアレだ。大してレンズの知識がなくても、ずうっと同じ絵を撮り続けていればだいたいの傾向は判ってくる。でもやっぱりそれもじきに飽きた。文字通り飽きたのだ。写真雑誌の評者でもあるまいに、そんなことをやって何になると云うのか。レンズの良し悪しはチャートや被写体をどう再現しているかによるのではなく、ある情景をどう表現しているかによる。観念的な話だが、ここで云う被写体と情景、再現と表現は、有つ意味合いが異なる。いずれの対の前者もより即物的であるのに対し、後者はより情緒的である。こういったことを考えるようになったのはもっと後のことだったけれど、直感的に写真を撮る上で定点テストにはさしたる意味もない、と云うことに気付いたのであろう。昔の写真整理函を漁ると、そういった面白みのないプリントがごそごそと出てくるのである。
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BESSA R2C + Biometar 2,8/35. ILFORD DELTA 400
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by y_takanasi | 2005-07-09 07:30 | Biometar2,8/35


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