2,8/29

 漸く現像に出したフィルムの中身を改めてみれば、去年の絵があちこちに写っていた。たまたま知人が写っていたからいいものの、いつもの景色許りだったらいったいいつ撮ったのかも判らなかっただろう。

 PENTACON2,8/29という色気もへったくれもない名前のレンズは、旧東独マイヤー・オプティクの手になるエキザクタRTL1000用の広角レンズだ。マイヤーには既にリディート3,5/30と云う優秀な広角があったから、どうして公称1ミリ短いだけの中途半端なレンズを改めて設計したのか真意を測りかねる。勿論、より速い広角レンズを、と云う要求はあっただろう。だがF2,8クラスの広角なら、かのイエナCZがフレクトゴンシリーズを擁して同じ東独の、それもまた同じグループ内に存在していた。もっともフレクトゴンに35ミリと25ミリの間を埋める焦点距離はないので、その間隙を縫う意図はあったのかもしれない(それにしたって29ミリとは半端に過ぎる)。あるいはもう少し安価なシリーズとして企図されたのだろうか。RTL専用としてラインナップされた3本はどれもマイヤー製だ。但し、RTL用の29ミリは100ミリのオレストールと50ミリのオレストンに遅れて登場し、その時は既に名称も当初のオレステゴンから平凡なペンタコンに変わってしまった。今ではオレステゴン銘のレンズを探すのは困難になっている。
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Exa ver.5 + PENTACON 2,8/29. Kodak GOLD 400
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by y_takanasi | 2011-05-15 16:22 | PENTACON2,8/29


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