不安を覚えるのは希望があるからである。

 フィルムカメラを巡る環境は愈々厳しくなって来ている。一定のユーザは存在しているものの、感材の流通、ラボの対応、どれをとってもこの5年で相当に悪化した。まだまだ生き残るだろうという観測もなくはないが、アナログレコードがCD導入後に経験した30余年をフィルム写真界はまだ体験していない。そしてレコードが持ち続けた趣味としての手間と音楽再生機構としての質を、フィルムカメラの世界が保ち得るかと云うと、これがどうにも心許ないのだ。勿論、趣味としての手間は在り続けるだろう。だが質は? 技術の発展速度は一定ではなく、幸か不幸か現代のそれは加速を続ける許りだ。レコード界が30年に経験した技術的進展よりも、写真界が今後30年にみるだろうそれは、更にドラスチックなものになるだろう。その時フィルム写真に手間以外の何が残るか。
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Contax II + Biogon 4,5/21. Tri X
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by y_takanasi | 2013-02-26 20:03 | Biogon4,5/21


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