ファインダーの向こう

 ファインダー越しに見る景色は別世界のように美しい、などと云われることがある。この感覚は実際、何度も体験したことがある。大口径レンズ越しのマット面に浮かび上がる光の山、望遠レンズが手許に引き寄せる事物の細部、超広角レンズの目眩めくパースペクティブ。いや、別にSLRに限ったことではない。ライカM3やヴェラ、またはレニングラードのファインダーを通して目を射る彩度の世界。これらはみな、生の目で見る光景とは違う世界なのだ。そして不幸なことに、フィルムに残されたものとも違うことが屢々ある。屢々どころか、頻繁にある。前者はともかく、後者の現実に煩悶は益々強くなるのだ。すなわち、あの日覗き込んで目にした光景を追い求め、具体的にはフィルムを探して東奔西走する訳だ。そうならないためにも、ファインダーの見えそのものには無頓着であるよう心がける。なに、そこに拘泥しているようではまだまだなのだが……

 え、フレームファインダー使えって?
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Exa ver.4 + Lydith 3,5/30. Tri X
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by y_takanasi | 2013-06-03 20:37 | Lydith3,5/30


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