手を使い頭を使え

 昔に比べてまったくものを考えなくなったので、せめて1週間に1日は頭を使おうと思って既に半年が過ぎた。この時点でもう色々とダメなのは判っている。ペンと同様、使わない頭はすぐに錆びるのだ。ものを考えられなくなったのは、twitterで刹那的な感想を垂れ流すことに頭が慣れてしまったからだろう。アレは基本的に咀嚼する必要のない、つるりと呑み込むソバのようなものだ。いや、呑み込むのではなく、吐き出すのだから、その喩えはおかしい。たぶん、適切な喩えさえすらっと出て来ないところに、事態の深刻さは表れている。昔からわたくしは、書くことで考えてきたから、書かなければ鈍るのも当然なのだ。そうして仕事もプライベートも、筆記具を握る機会はめっきり減った。同じことのように思えるかもしれないが、手書きとキータイピングでは脳に与える影響が異なることが判っている(現時点では)。キーボードを叩く作業は筆記行為の代替にはなり得ないのだ。

 ごく最近では、スマホ脳などと云う言葉も出てきた。しかしこれはゲーム脳みたいなもので、古い考えの老人が自分たちに理解できない現象を貶めるための造語だから、わざわざ取り上げて反駁する必要もない。ことはなにか特別なデバイスの問題ではなく、文字を書くか書かないかだけの違いなのだ。テレビを見て新聞を読むだけの人間も、パソコンでネットニュースを読んで動画サイトを巡るだけの人間も、オツムの回り方は恐らく同レベルだろう。回った結果出て来るもの自体は異なるかもしれないが、情報処理のパターンは変わることがない。ただひたすらに動物的な、知性のないルーチンワークなのだ。
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by y_takanasi | 2013-12-10 22:38 | Biotar2/58


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