卑怯がモットー

 わたくしは、目的のためには手段を選ばない。写真においてもそうである。ねこ写真にしろ、スナップにしろ、手段を選ばない。と云うと、じゃあなんで不便なRFやら戦前のカメラやらを使っていて、高性能な現代SLRやもっと便利なデジカメを使わないのか、と云うと、単にねこ写真を撮るのが目的ではなく、そういった傍目には不便で厄介なカメラを使って撮る、それ自体が目的だからだ。

 そんなわけで、どちらかというと撮影スタイルが卑怯くさい。なりふり構わないのだ。正攻法でなく、搦手からも攻める。不意をつく。盗み撮りする。しかしまあ、ねこ写真はともかく、スナップなんてのは要するに盗撮である。どんなスナップの名手だろうが、どう云い繕おうが、キャンディッドフォトはすべからく隠し撮りみたいなものだ。それは第一には、やはり被写体に気づかれては困るからだ。これはもちろん、トラブルを避けるためでもあるし、不自然な挙動を取られないようにするためでもある。なにしろわたくしは、そこにある人間の、挙措の美しさ、存在そのものの美しさを捉えたいと思っているからだ。出来レースは見たくない。もちろん、出来レースでも美しいものはあるし、そもそもでき上がった写真を鑑賞するひとにとって、それが出来レースであるかどうかなんて、まったく関係ないのだがね。
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by y_takanasi | 2006-01-02 03:01 | VEGA-12V


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