バカ

 わたくしが解像度信者を攻撃するのは、何も旧いレンズばかり使ってるからではない。もちろんボケ味などと云うわけの判らん概念を重視したいわけでもない。なにしろ愛用しているコンタックスレンズは、と云うよりツァイスのレンズは、解像力の向上を第一に目指しているし、彼らの設計思想にボケ味なんてモノはない。そして屢々忘れられているが、階調表現力は解像力に拠っており、解像力が低ければ階調再現力も低下する。しかしここで云う解像度信者と云う輩は、そんなことも理解せずに、ただシャープネスと細緻さを求めてやまないパラノイアのことだ。彼らは1インチ四方に何個の点が再現できるかに血道を上げ、至近開放でのピント面でつまらない被写体をつまらなく切り取ることに腐心する。得てしてこの手の患者はフィルムカメラユーザなら同プリのサービス判でしか出来上がりを判断しないし、あるいはポジをやたら高倍率なルーペでしらみ潰しに舐め回し、デジカメユーザならJPEG高圧縮で画像を保管閲覧する。全く自己否定も甚だしいのだが、奴らはそれに気付かない。バカだからだ。何しろ写真を表現手段として捉えずに、キカイ(カメラとレンズ)の性能実験結果としてしか見ていない──見えないのだ。バカだからだ。バカに付ける薬はないと云うが、確かにそんな薬は存在しない。連中はひたすらテストチャートとMTF曲線を信仰し、そんな数字上の高性能レンズで何を撮りたいのかが判らない。判るわけもないのだ。彼らにとってはスペックこそが全てであり、スペックが証明されれば良いのであり、そのスペックで表現できること、そのスペックに相応しい表現と云うものに思いが至らないのだ。ナゼか? バカだからだ。
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Contax II + Herar 3,5/3,5cm. Tri X
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by y_takanasi | 2008-01-08 20:14 | Herar3,5/35


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