アレだ、タマを嵌め込むやつだ。

 10年ちょっとクラカメを弄んでいながら、わたくしはM39やらM42やらの表記が本来規格として存在していて、LTMやらペンタックスねじマウントの呼称としてはひどく正確さを欠いている、と云うことを知らなかった。確かに設計者や機械屋から見れば、この通称は誤用も甚だしい。こう云う仕事に就いている人の習い性として、許し難い誤謬に感じるのも理解できる。なお悪いことに、クラカメを玩びあれこれとごたくを並べ立てる連中(わたくしもその1人だ)は、大体において機械工学の門外漢であるから、余計この手の誤用が目に障るのであろう。

 しかし、言葉は生き物である、と云う立て前はともかくとして、専門用語が別ジャンルの物事に借用されてその意味を変じることもよくあることなのであり、それを用語の元の領域からとやかく云うのは野暮と云うものだ。ましてその言葉が新ジャンルにおいてある程度の支持を得てしまえば、正誤はもはや関係なくなる。だからクラカメ世界でM42マウントと云った場合、それはJISやらなんやらの規格を離れた内径42ミリピッチ1ミリフランジバック45,5ミリのユニバーサルスクリューマウントを指すものだと周知され、規定された「専門用語」なのであると看做して差し支えない。早い話それで、それを必要としている大概の人間に意味が通じてしまえば、言葉の本義やら由来やらはどうでもいいのだ。

 ところでわたくしがM39マウントと云うのに抵抗があるのは、それが不正確だからではなく、ライカネジマウント(フランジバック28,8ミリ)とゼニットSLRマウント(フランジバック45,5ミリ)のどっちだか判らないからである。だからM39ライカマウント、と云われる分には無問題だ(ライカショップはそう表記している)。ついでに云うと内径39ミリピッチ1インチ26山にはもうひとつ、チャイカマウントなんてのもあって、余計訳が判らなくなったりする。
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Contax II + Sonnar 2/8,5cm T. ILFORD DELTA 100
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by y_takanasi | 2008-09-22 19:46 | Sonnar2/85


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