洋筆

 家で使う萬年筆はもうずっとモンブラン1本きりだ。それもビンテージものではなく、現行品の──とは云っても75周年記念版だが、149である。以前はパーカーのソネットを使っていた。勿論今でも持っているが、蔵い込んで何年も見ていない。総銀製だからきっとまっくろになっていることだろう。稀に原稿用紙に書く時は同じ149の極細か、ペリカンの旧#500を使う。この500は買った時からとてもペン先の滑りが良く、エイジングの必要がなかった。古物を弄ぶわたくしにしては珍しく、萬年筆はほとんど新品許り使っているが、何かと質の落ちた舶来物の中でもペリカンだけはいつもエイジングの必要を感じたことがない。新版になる前の#800も──これはBBサイズの割に良くインクが流れ出る。

 外出時に持ち歩くのはモンブランの221と、ペリカン新M300、それに型番のよく判らないモンブランだ。実用に供するペンの中で、唯一この型式不明だけが中古品である。萬年筆の中古と云うとペン先の癖がよく取沙汰されるが、こいつは最初からわたくしの書き癖にぴったり合った。今この文章をノートに誌しているのも、この少しく旧い──MONTBLANCのロゴに今だに山岳マークが入っている──萬年筆だ。
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Contax II + Sonnar 2/5cm. Tri X
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by y_takanasi | 2009-05-14 20:58 | Sonnar2/50


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