カテゴリ:Primoplan1,9/58( 5 )

他人の目

 昔、煙草を吸わない友人が一箱、いつも携帯していた事がある。聞けば台の確保に使うのだそうだ。パチンコの事である。日本は不思議な国で、パチ台にしろカフェ席にしろ、あるいは鉄道の自由席でも、手荷物をほいと置いて席を離れられる社会だ。よほどのことがなければ盗まれる事がない。もっともそれがモラルによるものなのか、あるいは周囲の監視という抑止力によるものなのかは判然としない。生得的に良くない事と認識しているからなのか、まわりの人に目撃されて通報されるのを恐れているからなのか、結果は同じでもこの二つは大きく違う。巨大な災害が起こる度に、日本では略奪暴動がほとんど起きない(まったくではない)ことに海外から驚かれるが、果たしてそれは個々人のモラルに由るものなのだろうか。単なる同調圧力ではないのか。ひと気のない赤信号を平然と渡る人を見かける度に、ふとそんな事を思い出す。そう云えば未就学児童を連れた母親が、点滅する青信号の横断歩道を無理矢理渡って、きちんと歩道に立ち止まった子から叱責される光景もしばしば見かける。願わくば、その子にはその時の気持ちを忘れないでいて欲しい。

 ところで冒頭のパチンコの話である。わたくしはもう何年も足を運ばないので現状を知らないが、今でもパチンコ店内は喫煙可なのだろうか。
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Topcon Super D + Primoplan1,9/58. Tri X
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by y_takanasi | 2014-12-31 18:04 | Primoplan1,9/58

卑怯もらっきょうも

 卑怯、という罵りがある。出し抜かれた、裏切られた、つまり想定外の手を打たれた時に発せられることが多い。あるいは予想はしていても、取るはずのない、もしくは取るべきでないと(勝手に)考えていた行動に出られた時だ。しかしこの言葉は、とりもなおさず罵倒する者の知恵の足りなさ、浅はかさを露呈する言葉でもある。想定していたのならなぜ対策を打たなかったのか? 予想もしていなかったのならその想像力の欠如はどこから由来した? 出し抜かれたという思いは、畢竟、己れの無能さに起因するのだ。

 注意すべきは、ルール破りは「卑怯」ではない、ということである。それは単なる「違反」にすぎない。法の抜け道を利用する輩は「卑怯者」だが、法を犯すものはただの「犯罪者」であって、決して卑怯者ではない。裏切りもしかり、契約や誓約を破ったのなら裏切り者と呼べばいい。それは卑怯でも何でもない。ただの口約束や信義や道徳だけに立脚するのなら、そんなものを無根拠に信用する方が愚かなのであり、特に対策を講じなければ「卑怯者」の餌食となるのは必然である。

 日本が法治国家となって久しいにも拘らず、いまだこの手の「卑怯」を口走る輩が多い。彼らはサムライかなにかの心算なのだろうか。わたくしとしては正しく「卑怯者」と罵られた場合、ざまあみろとしか答えようがないのである。サムライの皆様方におかれましては、300年前にでも帰って、どうぞ。

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Topcon Super D + Primoplan1,9/58. Tri X

写真・カメラ


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by y_takanasi | 2014-12-20 19:27 | Primoplan1,9/58

Meyer

マイヤーは戦前、アストロと並んで写真用望遠レンズの大手だった。その一方でツァイスのルドルフも在籍していたことがあり、マクロプラズマートやキノプラズマートといった、今ではレアな、魅力的なレンズも世に出している。それが戦後になると、東独政府の大きいことはいいことだ政策(?)によってその活動の幅を狭められ、ついにはペンタコン用の安物レンズを大量生産させられるまでに落ちぶれてしまうのだ。とは云っても、マイヤーの実力は侮ったものではない。なにしろその安物レンズの傑作オレストン1,8/50は、大ツァイスのパンコラー1,8/50を押しのけて、全ペンタコンSLRの標準レンズに採用されたのだ。もっともそれは、性能がずば抜けて優れていたからではなく、コストパフォーマンスが高い──つまり性能の割には製造コストが安い──からだったが。
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Canon AE-1 + Primoplan 1,9/58. Tri X
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by y_takanasi | 2007-10-10 09:53 | Primoplan1,9/58

きてもうた

 とうとうデジ一眼がやってきた。広角マニアにはすこぶる評判の悪いオリンパスE-300だ。評判が、と云っても要は4/3マウントで実質焦点距離が倍になるからだが、純正レンズでは7ミリから揃ってるし、連中のぼやきは既存の広角レンズで遊ぶことができないとゆう、ただそれだけのことである。それにそうゆう連中の広角写真に限ってろくなものがないから、はっきり云ってどーでもいい。

 目下の悩みどころは、こいつを外に持ち出すかどうかというところだ。ウエブ用の小間物を撮るのにデジは便利だし、これまでもそうやって使っていたが、これでスナップをしたいとゆう気には、なぜかならないのだ。大体写真を1枚撮るごとに、メモリが消費されてくだけ、とゆうのも味気ない。写真を撮ったらフィルムの上に確たるその証拠を残したいではないか。そんなワケでレンズはエキザクタマウントのマイヤー玉をとっかえひっかえして遊んでいるが、被写体はうちのねこと模型で十分なようである。
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EXA500 + Primoplan 1,9/58. NEOPAN 100 SS
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by y_takanasi | 2006-02-22 19:19 | Primoplan1,9/58

Primoplan1,9/58

 こちらは58ミリのプリモプランF1,9。58ミリビオターよりもほんの少しだけ明るい。戦前は普通絞り式で、戦後プリセット式に改良されたが、ビオターのように巨大にはならず、依然コンパクトなままだ。このためエクサに装着してもまったく違和感を与えない。最短撮影距離は0,6m。この点でもビオターに勝っているのだから、マイヤーといえども侮れない。と云うか、マイヤー自体、もっと見直されても良いレンズメーカーだ。もっとも現在では、写真用レンズは作っていないのだが……。

 マイヤーの高速レンズはこのあと、ダブルガウス型のドミロン、そしてオレストンへと受け継がれ、コントラストとシャープネスを増して行った。だが、優しい描写をするこのプリモプランもなかなかに捨て難い。──まあ、そんなこと云ってるから機材が増えていくんだよね。
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EXA500 + Primoplan1,9/58. NEOPAN 100 SS
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by y_takanasi | 2006-01-23 03:44 | Primoplan1,9/58