カテゴリ:Elmarit2,8/135*( 4 )

M3 the Best

 以前M3をバラした時、そのファインダーの作りに感嘆したことがある。あれは実際、最高級の光学部品だ。豪勢に光学ガラスを使い、また各部の巧妙なリンケージはあの頃がライツの最盛期だったと思わせてくれる。シャッター機構のほうは、これは余り大したことはない。シンプルなバルナックライカのそれを、正常に進化させた、あるいは複雑化させた程度のものである。潔さ、という意味ではバルナックのほうが上だろう。だからM3の身上は、そのファインダー部のみにある。それは、M3のファインダーがM2以降簡略化されてしまったことにも顕れていよう。確かに、同一の性能を発揮するならば、より部品点数の少ないほうが工業製品としては優れている。だがM3にはそういったありきたりな公理を超越したところで、カメラマニアを惹きつけるオーラがある。すなわちあらゆるキカイがその最初のバージョンで最も純にそのコンセプトを表現すると云う、これまた広く知られた公理に拠る魔力である。

 かくてM3は未だにライカの最高峰としての風格を保っている。実用性という点ではM4やM6のほうが優れているのにも拘らず、M3の人気と神秘性は、これからも衰えることはないだろう。
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Leica M3 + Elmarit 2,8/135. Tri X
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by y_takanasi | 2007-07-21 14:09 | Elmarit2,8/135*

前世紀の遺物

 F2,8は暗いか。たぶん、今のご時勢だと暗い部類に入るのだろう。でもわたくしにとってはちょっと明るいレンズなのだ。F3,5でふつうのレンズ、F4だとちょっと暗く、F5,6で暗いと思える。逆にF2ともなれば十分に明るいと思うし、F1,4なんか超明るいレンズだ。F1? そんなもんレンズじゃねえ(笑い

 また、50ミリの画角はふつうか、少し広く感じる。85ミリだと少し狭いと思うので、たぶん、60ミリくらいがちょうどいいのかもしれない。35ミリなんか十分広いし、デジカメの時代一般的と云われている28ミリは超広角だ。これが21ミリまで来ると、聖広角過ぎて却って使いやすいのはちょっと不思議だとも思う。

 こんなわたくしは、未だに戦前の生きものだろうか? でもフィルム感度は400がふつうだと思ってんだよな。あ、だからF2,8は明るいのか。
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Leica M3 + Elmarit 2,8/135. Tri X
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by y_takanasi | 2005-11-14 00:08 | Elmarit2,8/135*

テーマ

 なにかひとつテーマを決めて写真を撮るのは難しい。ひとによっては大したこともないのだろうが、わたくしはどうもそのテーマと云うものに撮影意識がとらわれてしまい、惑乱してしまうのだ。だからのらの絵のほかは、どうにもまとめようがなくて難儀する。無数にとっちらかった写真の山を眺めながら、これをどうにか分類するキーワードはないものかと、思案に暮れるのだ。もっとも、今は思案するよりまず焼け、という段階なのだが。
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Leica M3 + Elmarit 2,8/135. ILFORD DELTA 100
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by y_takanasi | 2005-08-07 06:09 | Elmarit2,8/135*

135ミリでスナップ

 135ミリと云う焦点距離は、スナップには向かないだろうと思っていた。それで今までにたった2本しか持たなかったのだけれど、エルマリット2,8/135を使ってみて、想像していたよりも融通が利くことに気付かされた。もともとわたくしが離れた立ち位置から物事を眺めると云うこともある。15から20メートルほど離れたところで対象を捉えると、広角レンズとは違った濃度(プリント濃度のことではない)の中に情景が浮かび上がってくる。その独特の表現力はなかなかに面白い。これにはエルマリット自体の描写傾向も関与しているだろう。エルマリットは優しくふわっとした暖かみのある──モノクロでのハナシだ──描き方をする。

 もう1本の135ミリはゾナー4/13,5cmで、これは開放から分厚くシャープな絵を描くため、どうしても特定の対象が際立ってしまう──つまり正しく望遠レンズ的なのだ。どちらがすききらいのハナシではない。エルマリットはスナップにも使える、と云うことだ。
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Leica M3 + Elmarit 2,8/135. ILFORD DELTA 100
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by y_takanasi | 2005-07-25 08:49 | Elmarit2,8/135*