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Nikkor-PC 2/8,5cm

 ニッコールPC2/8,5cmは、三木淳によってD.D.ダンカンにジャパニーズゾナーだと冗談まじりに紹介された、伝説のレンズだ。もちろん、日本光学にはゾナー2/8,5cmのことが念頭にあったのだろうが、レンズ構成は2枚少ない3群5枚である。後群が単エレメントになっており、どちらかというとゾナー2,8/18cmのそれに似ている。ニッコールP2,5/10,5cmも同様の構成だ。

 鏡胴の長さはハチゴゾナーよりも短い。ニコンS2との組み合せは比較的すっきりとまとまって良い。この場合は外付けファインダーが必要になるが、ファインダーを装着した姿は全体的に精悍で、いかにもニコンらしいと云えるだろう。もっとも、どうせならツァイスのように85ミリのファインダーアタッチメントを作ってほしかった。SPを出すまでの場つなぎになるとは云え、それくらいはしてM3に対抗してくれたらと思う。

 描写性能はさすがニッコールだ。それまでのライツやツァイスの描写に慣れていたライフのスタッフでなくても吃驚するだろうシャープネスとコントラストを持っている。少なくとも見た目のシャープネスから来る像の立ち上がりだけをとったら、ゾナー2/8,5cmなど敵ではない。もちろんゾナーにはゾナーの美しさがあって、今さら云うまでもなくこれは優劣の問題ではないが、例えば報道写真のような分野に限ったら、ニッコールはうってつけの名レンズであろうし、事実そうだったのだ。
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Nikon S2 + Nikkor-PC 2/8,5cm. APX
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by y_takanasi | 2005-12-16 23:54 | Nikkor-P2/85*