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ZF lens

 そういえばツァイスがニコンFマウントの一眼レフ用レンズを作るそうだ。恐らくはまたコシナが代行するのだろうが、ヤシコン亡きあともやはりツァイスはSLRに未練があったと見える。Fマウントとは云っても、AFなのかMFなのかはまだ判らない。コシナが絡んでくるならMFの線が濃厚だが、Nシステムでの敗北があるから、AFにこだわってくるかもしれない。しかしまたなんでキヤノンでもなくペンタックスでもなくニコンなのか。市場を考えればキヤノンEOSマウントのほうがパイは大きいに決まってる。ここでニコンFというのがすでにニッチ市場を狙ってるとしか思えない。あるいはフランジバックの長いニコンFをベースにして、マウントコンバータで拡張を考えているのか。MFならそれもありうることだ。

 気になるラインナップだが、サイトにはプラナー1,4/50というお決まりのスペックのレンズが見える。ほかにはプラナー1,4/85とディスタゴン1,4/35あたりは出してきそうだ。デジタルSLRのことを考えると、2,8/21、2,8/25もターゲットになるだろうか。設計を新規に起こすのか、ヤシコンの流用か、それも気になると云えば気になる。

 写真は海浜公園のボスとお妾さん。ここ2ヶ月ほど仲睦まじい。
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Nikon F2 + Nikkor-O Auto 2/35. NEOPAN 100 SS
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by y_takanasi | 2005-12-30 17:31 | Nikkor-O2/35*

Nikon F2

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 ひょんなことからニコンF2フォトミックが転がり込んできたですよ。うーん、なんでも云ってみるもんだなあ。こいつは手許にある一眼レフのうちで、3番目にでっかい。一番でかいのはペンタコンスーパーで、次がコンタレックスだ。トプコンREスーパーよりもF2は大きかったのにはちょと吃驚だ。トプコンは軍艦部までの高さがあるから、F2より大きく見えるのだな。

 しかしやっぱりニコンは仰々しいというか、戦闘的だ。F2になって少しく丸みを帯び、Fの無骨さは消えたかもしれないが、そこかしこに漂うソリッドでかつ滑らかな風格は、メカニカルな堅牢性と緻密な内部構造が外殻に投影された結果でもある。標準装のフォトミックも、Fの時代に比べてだいぶ丸くなったものの、なにか重装戦車の砲塔じみていて、戦闘的な俤を十分に醸し出している。そう、確かにニコンFシリーズは、日本光学が誇る重戦車なのだと思わざるを得ない。
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Nikon F2 + Nikkor-O Auto 2/35. NEOPAN 100 SS
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by y_takanasi | 2005-12-29 22:37 | Nikkor-O2/35*

Contina II

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 ツァイス・イコン最初の本格的な大衆路線35ミリ判カメラはイコンタ35だった。その最初の生産は大戦直前か開始直後と推測され、すぐにラインは停止したものと思われる。戦後、再びイコンタは生産ラインに乗り、オーバーコッヘンのレンズ工場が軌道に乗るまでは、シュナイダーのクセナーや、ローデンシュトックのノバー(銘はツァイス・イコン)を搭載していた。1951年、このイコンタに距離計を載せたのがコンティナIIである。

 距離計を搭載したと云っても、文字通り載せただけで、レンズ繰り出しには連動しない、単体距離計だ。右肩のノブを回して距離計を操作し、計測値をレンズ鏡胴の目盛に移す。手間を考えれば、今日では目測カメラとして使ったほうが便利である。

 コンティナIIはのちに距離計連動式のコンテッサに進化したが、そのシステムはスーパーネッテル以来のドレーカイル方式に変更された。

 装着されているレンズはオプトン時代のテッサー2,8/45であり、未だ品質が安定していないためか、あまり描写性能は良いとは云えない。戦前のF3,5テッサーに見られた切れのあるピントが得られないのだ。このためどちらかと云うと、コレクション要素が強くなってしまったのは残念だ。
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Contina II (Tessar 2,8/45). NEOPAN 400 PRESTO
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by y_takanasi | 2005-12-26 20:15 | Contina II (Tessar)

レンズの名前

 わたくしは初めて買ったカメラがヤシコンだったせいもあって、レンズの名前というものに執着する。その名前が、焦点距離やレンズ構成と密接に結びついているのがすきなのだ。だから日本製のレンズが、どれもこれも同じ味気ない名前なのが非常に残念だ。仮にも世界に誇れる日本光学産業の結晶である。それが十把一絡げにキヤノンレンズだとかペンタックスズームレンズだとか、もう少しなんとかならんものか。なんだかどれも大量生産の安物に思えてくるのだ。例えばここで、シグマがシグマロン、シグマリット、シグマレクス(ありゃ、ぜんぶライツのパクリだ)なんかに各レンズを改名したら、それだけでニッコールよりも優れていそうな気になるのだがな。そんなわけで、コシナフォクトレンダーのレンズは結構すきだ。
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BESSA R2C + NOKTON 1,5/50 (Prominent). ILFORD DELTA 400
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by y_takanasi | 2005-12-21 19:54 | NOKTON1,5/50

なかみ

 ネジの頭が見えていると緩めてみたくなるのは男の性だろうか。キカイがそこにあると、とにかくばらして中を見てみたくなるものだ。そうして何がどう連結してどんな風に動いているのか、確かめてみたくなる。この衝動をフロイト的に解釈したところで、ありきたりのつまらない見解しか出て来ないから、そんな無粋なことはしないが、男に特有の、まあ、病癖の一種だ。

 学生の頃、生物の授業で解剖実習はすきだったし、得意でもあった。生物部の解剖研究に飛び入りで参加したこともある。そんなわたくしが医学を志さなかったのは、単にアタマが悪かったからだ。それに生きものは解剖するとまず大抵元に戻らないが、元に戻すような解体は経験したことがない。幸いにもキカイは元に戻すことが多くの場合可能だし、また簡単なこともある。

 写真はクロコンとM3(正確にはM2)の内部構造だ。M3のシャッターメカニズムが大変シンプルなのに比べて、やはりクロコンのそれは複雑怪奇である。巻き上げ時に予め幕速とスリット幅を決定して、露出時には先幕後幕とも同時に走行する。ライカのような一般的なフォーカルプレンシャッターが幕速は固定で、単に後幕の走行開始を遅らせるだけに比べると、随分と面倒なことをしているものだ。

 クロコンのファインダーはボディハウジングのほうにセットされているので、ここには見えない。一方でライカは伝統的にシャッターハウジングの上にファインダーブロックをおく。合理性だけで見れば、ライカのほうが筋が通っているが、これはA型から建て増し式にDIIIまで発展してきた当然の結果だろう。クロコンは最初からその構造を完成させたカタチで誕生した。ドイツのモノにしては珍しいタイプだ。もっともそのせいで、III型は完全に屋上屋を架する形になり、そうして戦後のaシリーズにはただ小さくするだけしか、改良の余地は残っていなかったのだが──
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Contarex + Distagon 4/35. AIKO LIGHTPAN 100 SS
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by y_takanasi | 2005-12-20 22:45 | Distagon4/35*

Contarex

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 ずっと前に手放したサイクロプスがまたやってきた。道具としてはスーパーのほうが使いやすいだろう。でもやっぱり、モノとしてはこいつに勝るものはないと思う。外光式の露出計を搭載したカメラはいっぱいあるが、デザインとしてここまでやっちゃった──いや、昇華したカメラはそう他にない。おまけにその受光窓にも絞りをつけて、開放測光にしてしまったのだ。発想の転換というか、小賢しい細工をいっさい捨てて、モノゴトをストレートにやっつける柔軟さ、あるいは強引さがまたステキである。

 このサイクロプス──わたくしはブルズアイという呼び名が嫌いだ──はいわゆる後期型で、メッキの仕上げが前期のサテンクロームからフォクトレンダーじみたブライトクロームに変わっている。後期型の利点はなんと云ってもファインダースクリーンが交換できることだ。前期型は周辺フレネル透過のスプリットイメージ固定式だったから、いざというとき周辺部でピントが合わせられなかった。とりわけディスタゴンや135ミリのゾナーなど、F4という開放値ではスプリットイメージがよく翳って困るのだ。他にはデータスリットが設けられたが、現在では無用である。むしろ漏光の怖れがあるので、テープかなにかで塞いでおいたがいいかもしれない。

 それにしてもコンタレックスは、とにかくでかくて重いカメラだ。おまけに当時の値段もべらぼうに高くて、最初からお大尽のお飾りカメラだった感が強い。しかしツァイスにはコレクションカメラを出したと云う気持ちがあるわけもなく、少なくともシステムとしてはプラクチナやニコンFに匹敵するものを用意していた。そのツァイスの意気込みとは裏腹に、ついにコンタレックスは表舞台で活躍することもなく、趣味カメラの域を出ることができなかったが、却ってその趣味カメラの領域では今でも、最高の品質とともに最高の結果を与えてくれるシステムとなっている。
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Contarex + Sonnar 4/135. AIKO LIGHTPAN 100 SS
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by y_takanasi | 2005-12-19 21:10 | Sonnar4/135

Ikonta

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 コンタックスで35ミリ判市場に乗り出したツァイス・イコンも、この市場を拡大することには苦心していた。スペックダウンバージョンとして投入したスーパーネッテルやネタックスは期待したような結果を残せなかったし、先駆者ライツのライカスタンダードもDIIやDIIIほどの売れ行きを見せなかった。そこに登場したのがコダックのレチナであり、このレチナをもって35ミリ判市場は真に拡大の途についたと云える。

 レチナを追う各社の攻勢は多種多様だった。ヴェルチ、バルダ、ツェルトその他の中小企業が挙って簡易版小型カメラを投入し、それはレチナほどではなかったにせよ、それなりの成功を収めたのだ。ツァイス・イコンがこれまでの技術至上主義的なスペックを脱した35ミリ判カメラを投入したのは、大戦が始まった頃であった。イコンタ35またはクライン・イコンタと呼ばれる折畳み蛇腹式のそのカメラには、距離計もセルフコッキング機構もついておらず、正にツァイス版レチナというべき風情を有っていた。激しさを増す戦争のためイコンタの製造はすぐに止まり、公に量産が始まったのは戦後のことだ。

 戦後最初のイコンタは、生産ラインはもちろん、ツァイスそのものが混乱していたため、各種のバリエーションが見られる。どれが正規品でどれがイレギュラー(改造)かも判然としないのだ。僅かに最初期型にはアクセサリーシューがなく、また巻き戻しボタンの位置が異なることが判っている。レンズは標準がトリプレットのノバーだったが、クセナー付きや、のちにはテッサー付きも出回った。このイコンタをベースにして、コンティナシリーズが始まることになる。
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Ikonta (NOVAR-ANASTIGMAT 3,5/4,5cm). AIKO LIGHTPAN 100 SS
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by y_takanasi | 2005-12-17 21:50 | Ikonta 35 (Novar)

Nikkor-PC 2/8,5cm

 ニッコールPC2/8,5cmは、三木淳によってD.D.ダンカンにジャパニーズゾナーだと冗談まじりに紹介された、伝説のレンズだ。もちろん、日本光学にはゾナー2/8,5cmのことが念頭にあったのだろうが、レンズ構成は2枚少ない3群5枚である。後群が単エレメントになっており、どちらかというとゾナー2,8/18cmのそれに似ている。ニッコールP2,5/10,5cmも同様の構成だ。

 鏡胴の長さはハチゴゾナーよりも短い。ニコンS2との組み合せは比較的すっきりとまとまって良い。この場合は外付けファインダーが必要になるが、ファインダーを装着した姿は全体的に精悍で、いかにもニコンらしいと云えるだろう。もっとも、どうせならツァイスのように85ミリのファインダーアタッチメントを作ってほしかった。SPを出すまでの場つなぎになるとは云え、それくらいはしてM3に対抗してくれたらと思う。

 描写性能はさすがニッコールだ。それまでのライツやツァイスの描写に慣れていたライフのスタッフでなくても吃驚するだろうシャープネスとコントラストを持っている。少なくとも見た目のシャープネスから来る像の立ち上がりだけをとったら、ゾナー2/8,5cmなど敵ではない。もちろんゾナーにはゾナーの美しさがあって、今さら云うまでもなくこれは優劣の問題ではないが、例えば報道写真のような分野に限ったら、ニッコールはうってつけの名レンズであろうし、事実そうだったのだ。
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Nikon S2 + Nikkor-PC 2/8,5cm. APX
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by y_takanasi | 2005-12-16 23:54 | Nikkor-P2/85*

処分開始

 機材の処分を始めました。処分と云っても、ツァイス・イコンものとソビエトカメラを除けば、あとはあまり数がありません。この大してない機材を前に、年何回の活動機会があるのか自問しつつ、どれを残してどれを手放すか検討するのですが、どれも使うときは使うし使わないときは使わねえからなあ、と悩み続けるわけです。あー難儀だ。
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EXAKTA RTL1000 + Primotar 3,5/180. NEOPAN 400 PRESTO
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by y_takanasi | 2005-12-12 19:50 | Primotar3,5/180

どろぬま

 さて、いよいよニコンの泥沼に足を踏み入れたのだが、根性なしのわたくしは進むに進めず、退くに退けない情けない状態に早くも陥っている。大体以前にニコンSを手放したとき、この沼はおっかねえから二度と来るまい、と思っていたのに、再び近づいてしまったのは単にテッサー型35ミリレンズを比較してみたいとゆう、割とどーでもいい動機からだった。それがニコンS系とコンタックスI型との互換性チェックとゆう、これまたどーでもいい理由で深みにはまり、疼くアウトフィット病とマウント増殖恐怖症との間で右往左往しているわけだ。いや、レンズは3本揃ってるからアウトフィットはひとまず完成しちまっているのだな。でもまだファインダーが揃っていない。

 ニコンのファインダー、これがまた異常に高い。西のライツ、東のニコンといった塩梅だ。一体ツァイスはアクセサリーを割とぞんざいに作る傾向があったのに対して、この2者は微細に穿って小間物を作り出した。これがまた細かく種類多く作るものだから、アクセサリー表はレッドデータブックみたいな様相を呈するのだ。こんなモノにまじめに付き合っていたら命(とゆうかカネ)が幾つあっても足りないので、どこかに線を引いてそこに達したらきっちり終わりにする覚悟を持たなくてはならない。それができない人はそもそもこんな沼に飛び込んではいけなかったのだ。もっとも、その泥沼で溺れることを楽しんでる人々もいるわけであって……
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Nikon S2 + Nikkor-HC 2/5cm. APX
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by y_takanasi | 2005-12-09 21:41 | Nikkor-H2/50*