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まだ

寒い。
暖かくなったら、動き出す。
ヒトも、サカナも。
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Contaflex beta + Pantar 4/30. Kodak SUPER GOLD 400
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by y_takanasi | 2008-01-29 22:14 | Pantar4/30*

表現

 スナップ写真と云うジャンルにも、ある種のテーマみたいなものはある。それは風景や静物、ポートレイトのようにはっきりとはしないことが多いけれども、なにかしらの一貫性を持つことだってある。なければならない、と云うことではない。テーマは芸術にとって必要不可欠なものではないからだ。表現者自らがそこにテーマを設定したり、メッセージを込める必要は全くない、。もちろん、鑑賞者がそこからテーマやメッセージを引き出すのは自由だ。時には表現者が第1鑑賞者としてそれらを見つけ出すこともある。しかし繰り返すが、テーマは必要なものではない。芸術に必要なのは表現のみであり、それが可能であれば、自己主張すらも必要ない。少なくとも、表現者自らがそれらを表現物に込める必要はない。それらを引き出すのは鑑賞者、批評家の権利であり、時には義務でもある。よく批評家連中が、作品のテーマが判らない、自己主張がない、などと勿体ぶってコメントすることがあるが、それは彼らの目が腐っているからであり、先入主に縛られているからであり、無能だからである。全ての表現はそれ自体で完成されており、完全無欠なのだ。あとはただ、鑑賞者との間に感応を生じるかどうかだけだ。世に優れた作品と云うのは、その感応が一定の方向を持ち、多数の鑑賞者に発生する、と云うだけのことであって、もし芸術の名に値しない作品があるとしたら、感応が誰一人の身にも生じない場合である。だが、そんな表現作品は滅多にあるものではない。あるのはただ、面白いか、つまらないかの差だけだ。
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Contax I + Sonnar 1,5/5cm. Tri X
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by y_takanasi | 2008-01-13 22:10 | Sonnar1,5/50

ボディとアダプタ

 いつの間にかケンコーがニコンFマウントのメカニカルSLRを作っていたようだが、これはマニア的にもマーケット的にも、甚だ疑問の残る製品である。メカニカルカメラという点ですでにマーケット向きではないが、これはマニアを指向しているのだから、まあいいとしよう。Fマウントと云うのが、どうにもひっかかる。確かに市場の最大公約数を取れば、Fマウントが筆頭候補に挙がるだろう。だがそれではサードパーティがニコンのモノマネをする理由に乏しい。そこにはFマウントレンズをわざわざサードパーティカメラで使用する理由がなければならない。しかしケンコーのSLRがニコンボディに勝っている点は、安いと云うことだけだ。これではニコンマニアの心をくすぐることはできない。ましてニコンマニアは、ニコンボディがすきだからこそマニアなのだ。

 ではニコンFレンズは使いたいけれど、ニコンボディは欲しくない、買えない、というマニアがどれだけいるのか。恐らくそれはキヤノンレンズよりは多いだろうが、ヤシコンより多いとは思われない。市場に出回っているニコンボディはヤシコンよりずっと多いし、作りも操作性もずっとニコンのほうが上だ。そして先にも述べたように、ニコンファンはニコンボディが抑もすきなのである。すなわちニコンレンズが使いたい人の大半はニコンボディで問題なく満足しているのであって、そこに第3者がFマウントレンズではなくFマウントボディを投入する余地はない。ケンコーの戦略はどうにも的外れである。

 だから第3者が他社のマウントでボディを作るなら、レンズは使いたいが純正ボディは使いたくない、買えない、というマウントを狙うべきだ。つまりコンタレックスとか、アルパとか、エキザクタとか、デッケルマウント、QBM、ヤシコンなどだ。どれもマニアックだが、抑もサードパーティ製ボディと云う時点で相当にマニアックなのだ。構うことはない。そして欲を云えば、アダプタでこれらほとんどのレンズが使えるようにするのがいい。このアダプタと云うのにも変な誤解があって、何も最初から最大公約数を取ってベースマウントをアルパとかFDとかにすればいいと云うものではない。ベースマウントなんかどのレンズにも適合しなくてもいいのだ。初めからアダプタ前提で作れば良い。世のアダプタ平均価格が2万、これにベースボディ3万以下で、十分マニア市場は狙えるだろう。
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Contarex super + Sonnar 2/85. Tri X
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by y_takanasi | 2008-01-09 19:59 | Sonnar2/85

バカ

 わたくしが解像度信者を攻撃するのは、何も旧いレンズばかり使ってるからではない。もちろんボケ味などと云うわけの判らん概念を重視したいわけでもない。なにしろ愛用しているコンタックスレンズは、と云うよりツァイスのレンズは、解像力の向上を第一に目指しているし、彼らの設計思想にボケ味なんてモノはない。そして屢々忘れられているが、階調表現力は解像力に拠っており、解像力が低ければ階調再現力も低下する。しかしここで云う解像度信者と云う輩は、そんなことも理解せずに、ただシャープネスと細緻さを求めてやまないパラノイアのことだ。彼らは1インチ四方に何個の点が再現できるかに血道を上げ、至近開放でのピント面でつまらない被写体をつまらなく切り取ることに腐心する。得てしてこの手の患者はフィルムカメラユーザなら同プリのサービス判でしか出来上がりを判断しないし、あるいはポジをやたら高倍率なルーペでしらみ潰しに舐め回し、デジカメユーザならJPEG高圧縮で画像を保管閲覧する。全く自己否定も甚だしいのだが、奴らはそれに気付かない。バカだからだ。何しろ写真を表現手段として捉えずに、キカイ(カメラとレンズ)の性能実験結果としてしか見ていない──見えないのだ。バカだからだ。バカに付ける薬はないと云うが、確かにそんな薬は存在しない。連中はひたすらテストチャートとMTF曲線を信仰し、そんな数字上の高性能レンズで何を撮りたいのかが判らない。判るわけもないのだ。彼らにとってはスペックこそが全てであり、スペックが証明されれば良いのであり、そのスペックで表現できること、そのスペックに相応しい表現と云うものに思いが至らないのだ。ナゼか? バカだからだ。
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Contax II + Herar 3,5/3,5cm. Tri X
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by y_takanasi | 2008-01-08 20:14 | Herar3,5/35

遍歴

 海が近かったので、子供の頃の釣りと云えばハゼ釣りだった。あの頃は護岸工事もまるで進んでいなかったから、子供の延べ竿で届く範囲でもハゼは釣り放題だったのだ。ルアー竿で遠投すればキスも釣れたし、遠浅なのでカレイやメゴチも豊富にいた。

 長じて暫く釣りからは遠ざかっていた。復帰1号はそんな出戻りでもバカみたいに釣れる、ギルであった。釣りの初歩的な愉しさを味わうには、ギルは最適である。なにしろどんなエサでも食い付くし、輪ゴムの切れ端でも泳がせてやれば一発で引っかかる。アタリもシビア(かかりにくいのではなく、すぐに呑み込まれる)だから、合わせや針外しのテクも磨かれるだろう。そして意外とギルの引きは強い。同じサイズのバスがごぼうのようにすっぽ抜けるのに対して、ノゴイと同じくらいのファイトが味わえるのだ。ついでに云うと、ギルは食っても旨い。とかく害魚としてあるいはバス釣りの外道として敬遠されがちなギルではあるが、釣りから食用まで比較的リーズナブルなサカナなのだ。とは云え、放流は厳に慎むべきである。

 さてここから、多くの人(特に若者)はルアーフィッシング、つまりバスに行く。しかしわたくしはフナに行ったのだ。外来魚駆逐を名目にバス殺戮に邁進しても良かったのだが、ルアーシステムがめんどくさかった。なにより釣り場で目にするバサーのマナーの悪さがむかついた。フナ釣りだと地元民の反応も概ね良好だし、話も弾む。ルアー釣りのようにせせこましく動かないのも良い。釣りは娯楽であり逃避でもあるから、ぽかぽかした日差しの中、ぼんやりウキの動きを眺めているほうが、性に合っていたと云うことだ。
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Contax I + Sonnar 1,5/5cm. Tri X
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by y_takanasi | 2008-01-07 19:04 | Sonnar1,5/50