<   2009年 12月 ( 8 )   > この月の画像一覧

地に足がついてない

 プリントを整理していたら、同じ絵を調子を変えて焼いたものが何枚も出てきた。仕上げのイメージが掴めなかったコマだと思うのだが、今見てもどの調子にすればいいのか今ひとつ判らない。撮った時の感興を想起すれば良かろうとも思うけれど、何しろ何年も昔の絵だ。その時の感興なんか思い出せる筈もなく、湧いてくるのは今正にその絵を見た時の感興のみである。こうなるともう、正しい調子なんてあろう訳もなく、どれがより好みか、と云うだけのことだ。しかしわたくしの目はそれほど肥えている訳でもないから、夫々の調子に夫々の感興を惹起されて、あれもいいこれも良いと右往左往する。もとより、撮影時に仕上げまで想定していないのだからこーゆうことになる。途は遠く、険しい。
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Saljut-S + VEGA-12V(2,8/90). Tri X
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by y_takanasi | 2009-12-24 20:50 | VEGA-12V

老兵は…

 久しぶりに有楽町のビックカメラで買い物をした。どれくらい久しぶりかと云うと、ポイントが失効してたくらいだ。千葉のヨドバシの方が近かったから、引っ越すまではそちらばかり使ってた。今度はヨドバシが失効しそうだ。ちなみにサクラヤのポイントカードには最終利用が97年て打ってある。

 それにしても銀塩関連売場の縮小ぶりには瞠目すべきものがある。フィルム棚なんか2棚しかない。印画紙も2棚で、引き伸ばし機に至ってはどこにあったのか判らんくらい。唯一、カメラバッグだけは山ほどある。勿論バッグは銀塩カメラのみに必要なものではないからな。今のところわたくしに必要なのはコダックのフィルムとイルフォードの暗室用品だけだが、これらもいつまで量販店にあるのか心細くなって来た。いや抑も、今だに「量販」店にあること自体が奇蹟なのかもしれない。
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Contarex super + Planar2/50(early). film unknown
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by y_takanasi | 2009-12-19 22:52 | Planar2/50

読書の冬

 前世紀の末に買った中井英夫の虚無への供物に漸く手を付けた。これを読破すれば日本探偵小説の3大奇作を制覇する。と云っても、他の2作──黒死館殺人事件とドグラマグラを読んだのは学生時代だから、粗筋すらも大方忘れてしまった。もいちど読み返さないといけませんな。そう云えばこの90年代てのは、ひたひたと迫りくる出版不況の中、得体の知れない書策が次々に刊行または復刊された時代でもあった。J.J.ポーヴェールのサド侯爵の生涯なんて、結局2巻以降出たのか?

 ところで虚無への供物、のっけから文体が沁み入るようにステキだ。黒死館みたいな峻酷さはない、はっきり云って俗な言葉遣いだけれど、山口椿と同じ、紙やすりで磨いたが如き流麗さがそこに匂い立つ。直前に読んだ神洲纐纈城が、ネタは面白いのだが文体があまりな為体だったものだから、その徑庭がひときわ光彩を放つと云うものだ。
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Contax II + Biogon2,8/3,5cm T. film unknown
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by y_takanasi | 2009-12-17 21:07 | Biogon2,8/35

寒い「10月」

 英語などの西欧語で、9月以降がラテン語原義で7月からの数えになっているのはよく知られている。そして7月と8月がカエサルとアウグストゥスに献じられていることもだ。でも、時々この皇帝月が2つ入ったせいで旧7月が9月に二月ずれたと説明する記事があるけれど、それは間違いである。と云うのもユリウスとアウグストゥスは6月と7月の間に割り込んだのではなく、元々の5月と6月の名前を変えただけなのだ。ではなぜ7月が9月になってしまったのかと云うと、古代ローマの暦は10月までしかなく、それに加えて2ヶ月分の「冬」があった。そう、1年の始まりは今の3月だったのだ。人間の活動が活発になり、冬でも商工業が盛んになると、この「冬」を2つの月に分けた。これが1月と2月である。そしてヤヌスの名を与えられた1月が、年の変わり目とされた訳だ。しかし政治的な年の変わり目は3月のままであったから、カエサルは執政官選任日の3月15日に暗殺されたのである。

 ところでティベリウスに理性の欠片もなかったら、9月もタイバーかなんかになってただろう。ティベリウスの登極に伴い元老院がひと月を奉上しようと企図した訳で、いつの世でも阿諛追従の輩は碌でもないことをしでかすものである。
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Super Nettel (Triotar3,5/5cm). Tri X
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by y_takanasi | 2009-12-13 20:09 | Tessar3,5/50

息長足姫

 現役のレンズマウントで、最長寿を誇るのがLTM、ライカねじマウントだ。シネカメラやら大判なんかは守備範囲外なので、とりあえず脇に置いておく。1930年以来、ちょっとした中断はあったけれど、未だこの日本でLTMレンズは作られている。その次はM42TM、プラクチカもしくはペンタックスねじマウントであろう。これももう、60年以上続いているようだ。プラクチカもライカも、これらのレンズをもはや作っていないが、どう云う訳かここ日本と、恐らくはロシアでもちまちまと新品レンズが生み出されているのだから、デファクトスタンダードてのは恐ろしいものだ。

 さて我らがコンタックスのレンズマントであるが、これも息は長かったものの、1990年代に滅亡してしまった。ソビエトが崩壊していなければまだ続いていただろうにと思うと、何がなし残念な気もする。さすがにこのマウントで新レンズを供給する蛮勇はコシナにもなかったようで、ボディは作ってもレンズはニコンSマウントで体よくお茶を濁してしまったのが恨めしい。尤も、コンタックスボディに合うのはツァイスレンズを措いて他にない、と云うテーゼを理解した上での決断だとすれば、然様な事態も肯んじるに足るであろう。
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Contax I + Biogon2,8/3,5cm T. ILFORD DELTA 100
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by y_takanasi | 2009-12-11 21:04 | Biogon2,8/35

赤い星の下で

 ソビエトオリジナルなカメラがウチにはまるでない、と以前書いた。その状況は今も変わっていない。そう、このスメナ8くらいだ。その一方で、正しくコピーと呼べるカメラもフェドしか持っていない。まぁ、フェド・ミクロンもコニカアイのコピーみたいなものと云えばコピーみたいなものではあるが。よく論われるキエフはコンタックスの再生設備をルール(敗戦処理のルールだが)に基づいて移設、生産されたものだし、サリュートに至ってはハッセルブラード社から技術供与を受けているから、これらをコピーと呼ぶのは正しくない。勿論、広義ではコピーの範疇だろうが、そこに一般的な悪い意味はないのだ。それにしてもソビエトオリジナルで優れた──あるいは面白いカメラと云うのは、レニングラードを除くと大してないのが現実であろう。あとは、そう、僅かにキエフ10シリーズくらいなものだ。ソビエトのカメラ設計技術が低かった訳ではない。コメータやロディーナの例を見てもそれは首肯できる。そしてこれらの例が示す通り、ソビエトの社会体制がそれらを必要としなかった丈なのだ。
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SMENA8. FUJIFILM SP400.
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by y_takanasi | 2009-12-09 20:27 | Smena8

いつもの病院

 おれも病院行った方がいいよなあ…
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Contax I + Biogon2,8/3,5cm T. ILFORD DELTA 100
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by y_takanasi | 2009-12-07 23:06 | Biogon2,8/35

もっと熱を

 今年の風邪は後を曳く。流感と違って熱は出ないが、洟が出っぱなしで甚だ締まりが悪い。熱は出ないと書いたが、わたくしの場合逆に平熱が下がりすぎて大変気分が悪くなる。年々カラダの燃焼システムがダメになっていくみたいだ。
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Smena8. FUJIFILM SP400
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by y_takanasi | 2009-12-02 20:07 | Smena8