フェド=ゾルキーシリーズの中で個人的に気に入ってるのが、ゾルキー3だ。ライカDIIの丸写しだったフェドを、無理やり等倍ファインダーにしてついでに低速シャッターもくっつけた変種である。ゾルキー4以降みたいにのっぺりしていなく、軍艦部と呼べる凸凹感が残っているのがまたデザイン的によろしい。機構面でもゾルキー3は秀逸だろう。バルナックライカのシンプルさを中核として、一眼式等倍ファインダーは驚くほど見やすいし、裏蓋はコンタックス式に取り外しできるから、フィルム装填もゲートの掃除も簡単だ。現代ではもうひとつ、無限遠チェックがしやすいと云う利点がある。ほとんどのカメラは調整が必要だから、これは結構、重要なことである。
そんなゾルキー3、生産期間は短くて、台数が少ないのが難点である。どうやら出たばかりのM3にカッコだけでも似せるため、さっさとゾルキー4に切り替えてしまったのだ。もっとも似たようなことは、日本のメーカーもやったのだが。
Zorkii-3 + Jupiter-8(2/50). Kodak SUPER GOLD 400