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PLEIN SUMMARES

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 ズマールが欲しい欲しいと思っていたら、なんだかいっぱい増えちゃった。──あ、三十一文字だ(字余り)。

 そんなことはどうでもいいとして、このライツの大口径レンズはフロントエレメントの硝材が柔らかく、拭き傷がつきやすいことで有名である。70年代頃から囁き続けられてあたかも伝説のようになってしまった、ズマールはダメ玉、とゆう評価はほとんどこの拭き傷に由来する。とはいえ、どんなに優れたレンズだって、前玉が傷だらけではまともな絵が撮れようはずもない。そもそもライツとベレクがツァイスのゾナーに対抗して1933年に投入し、10年余りで12万本を売ったのだ。素性がダメ玉でここまでの販売実績を残せるものか。

 ズマールは35ミリ判小型カメラのレンズとしてほぼ初めて、ダブルガウス型の構成を採ったレンズである。ダブルガウス型の利点は、コマ収差を除く他の収差を比較的容易に補正できる点にある。コマチックフレアの問題は対称性を大きく崩すことと空気レンズの導入によって解決に向かい、またバックフォーカスを長くとることができたため、戦後、ほとんどのカメラの標準レンズの座を席捲した。より優れた収差補正を要求される引伸し用レンズも、そのほとんどがこのダブルガウス型を採用している。けれどもズマールを筆頭とする初期のダブルガウス型の弱点は、コマ収差と並んで空気境界面の多いことにもあった。

 反射防止コーティングを施されていないレンズと空気との境界面は、1面につき通常5%の光量ロスをもたらす。一般的なダブルガウス型のように4群6枚の構成ともなれば、界面数は8面、およそ34%の光が正しくフィルム面に届かないことになる。ズマールの場合、開放F2と云っても実質F2,8に近くなるわけだ。さらに正しく到達しない光のうち幾らかは反射を繰り返し、企図されない光路を通ってフィルム面に至るため、好ましからざるフレアの原因になる。

 これらの悪影響はコーティングすることによって劇的に防止されるが、コーティング技術が一般的になるのは戦後になってからだ。もちろんズマールはその恩恵を受けていなかった。このためもともとのコマチックフレアと相俟って、絞り開放での描写はとんでもなく甘く、コントラストが低いものとなる。それでもF4ほどに絞ればある程度改善されて適度なコントラストの低さが却って繊細さを際立たせるようになってくるし、なにより拭き傷がないか極めて少ない、状態の良好なズマールはなかなかに美しい描写をする。これでコーティングが施されていれば少なくとも作画の上では文句はなかろう。常々わたくしが主張するように、写真はシャープでハイコントラストであればいいってものではないのだから。
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# by y_takanasi | 2005-05-13 06:53 | Summar2/50

変な恰好とおやぢ

ものすごく久しぶりに再会した学生時代の友人と、気がつけば6時間もくだを巻きあっていた火曜日でした。たばこも1箱半いってるし。

その日、わたくしはちょっとあまりそこらにはいなさそうなかっこで行ったのです。わたくしもとより色彩感覚同様に服装もからきしセンスないのでして、どーせオタクだからかまやしねえやい、と半ば開き直っていたのですが、変なかっこはいけるかもしらん、と勘違いしていました。いや、別に本人は変だと思ってないわけですよ。ただ、最終的な取り合わせを端から見るとヘンらしいんですがね。そりゃあ、高校時代は夏でも詰め襟着てました。ズボンはベルトじゃなくてサスペンダーでした。その頃、つまり昭和が終わる頃から扇子使ってました。なにかヘンですか?

帽子を被るようになったのは大学からで、それでもキャップ、つまり野球帽は大嫌いだったので、ハンチング──鳥打ち帽が唯一の帽子でした。バイトはスーツに必ず中折れ帽を被ってゆきました。どこかヘンですか?

ええ、こうなったら洒落たスカーフとボウタイ、探しにゆきますともさ。マントもね(雪崩る

  *

え、それで、なにを6時間も話してたのかとゆうと、なにもここでご披露に及ぶようなもんじゃない。ただちょいと、おやぢ(ナットイコールファーザー)の話を思い出したように繰り返ししてただけだ。おやぢの話は、なんでこう盛り上がるのかちょっとわからないのだけれども、ひょっとすると今、巷間ひそやかにオヤジブームなのは、80年代アニメまんが世代──すなわちオタク第1世代が歳を食って、歳相応の渋さに気付き始めたからじゃないのだろうか。今まで実年齢が伴わなくてろくな観察対象もいなかったのが、ようやくオヤジ世代の物ごとが見えるようになってきたからではなかろうか。この辺り誰かひとつ論考していただきたい。あ、いや、でも大塚だけはやるな。

うん、しかし、前にも友人と電話で話したように、オヤジ萌えはあっても、オバサン萌えゆうのがないのはなんでだろうか。そもそも、かっこいいオバサン、とゆう言葉がすでに自家撞着しているのかもしれない。つまり、オバサンはすべからくかっこわるい、とゆうことか。かっこいいおばあちゃん、はあり得ると思うのだが、いいのかそれで。バンコクじゃないよ万国の腐女子諸姉よ、奮起せよ。
# by y_takanasi | 2005-05-11 06:00 | (N/A)

BARの失態

ひとつ前のGPのことだけど、云いたいことがあるので書いておく。

先のサンマリノGPは久しぶりに手に汗握る(陳腐だが)つうか胃が痛くなるレースだった。やはり皇帝は追われるより追うほうがすばらしい走りをしてくれる。トヨタとレッドブルがずるずる落ちていったのが気になったけれど、BARが調子を取り戻してきたのが嬉しい限りだ。もっともそのBARにレギュレーション違反が発覚してしまったのはこのGP唯一の汚点である。

そもそもBARには特に故意はなかっただろう。コレクタータンク内の燃料を車体の一部と見なしていたのだから、それを残したままで燃料を空にしたと主張したのは間違っていないし、コレクタータンク内の燃料を走行距離に転換(つまり消費)できない以上、レース中のいかなる時点においても車重が600kgを下回っていなかったのも事実だ。これらはもちろんコレクタータンク内の燃料をいわゆる燃料としてではなく、車体構成物の一部と見なすBARの見解において間違っていないということだ。だが裁定はそれ(コレクタータンク内の燃料)を車体の一部ではなく、いわゆる燃料と見なすことを正式なレギュレーション解釈として認定した。結果BARは最低重量規定違反の罪に問われてレース結果の剥奪と2戦出場停止を云い渡された。

巷ではホンダあるいは非ヨーロッパ系企業に対する嫌がらせとか政治的な悪意とか騒いでいるけれど、もしそんなものがあったとすれば、それは処分が通例の1戦出場停止ではなく、2戦に及んだことにであって、そもそもの違反摘発行為にはない。あちこちのウェブを見ていると、そんなことも理解できないバカが相変わらず多いのはほんとどうにかならんものか。被害妄想と云うかホンダ気違いと云うか、レギュレーションを設定したFIAばかりが槍玉に挙がっていて、ことの本質を見ていない。違反は故意ではなかったろうが、故意であろうがなかろうが違反は違反だ。きっちり処罰を受けるべきであり、だからこそBARの法務は民事訴訟を断念したのだ。もしこれがトヨタだったらFIAではなくトヨタが叩かれまくってるんだろうな。

あと上位入賞車(あるいはBAR)だけ事細かに車検されて、ほかのくるまもチェックしたら同じような違反が見つかるんじゃないのか、なぜBARだけでほかはやらないんだ、とゆう非難もあったが、それって駐車違反切符を切られたドライバーが、ほかのやつも駐車してるじゃん、あいつらも摘発しろよ、と云い張るのに似ている。ほかの人間が何をしてたかなんて関係ねえんだ。今ここで違反が発覚したてめえの行為が問題になってるんだ。それくらいも判らんのか。見つからなきゃいい、とゆうのは語弊があるが、見つかった以上は神妙にしやがれ、つうのが法規の正しい運用法なのだ。判ったか、ぼけ。
# by y_takanasi | 2005-05-09 23:22 | (N/A)

のっこみなのですが

例によって天気予報は嘘つきだ。晴れのはずだったのに見渡す限りの曇天、あまつさえ雨まで降ってきた。当たったのは風が強いとゆうことくらいである。

先週に引き続き佐原方面へフナ釣りに出た。のっこみの季節だというに渋いアタリしか出ていないのだ。もう千葉ではろくなフナ釣りできるところはないのだろうかとも思えてくる。

午前中大戸川を探ってみる。ここは川幅5メートル、葦や水草が生い茂っており、釣りの背景としてはまことに良い。同行者が水草の合間でたて続けにいい型のフナを2枚揚げるが、こちらはてんで音沙汰なし。下流へ移動しながら深場を探るもボソの挨拶すらない。1時間後、ちょっと開けて流れがそこそこあるエリアを探っていたところ、ようやくボソの手応えがあったので腰を据える。しばらく流していると、コブナが2匹ぽんぽんと釣れた。だいたい読みは間違っていなかったわけだが、その先がいけない。ボソアタックのオンパレードで、結局2時間粘って2人で6匹とはあまり気分の良いものではない。ほかには腹ボテなボソが3匹揚がっただけだった。近所のおやじさんの話では、最近はヘラとコイばかりあがるそうだ。別のおばちゃんには今日は水面が静かだから活性低いんじゃないのかとも云われた。

午后になって河岸を変え、先週も行った附洲新田の機場脇のホソを探ってみるが、今回もアタリなし。ボソすらいない。

次の市和田の縦水路は、ちょうど雨水の排出で水嵩が30サンチも減っていた上に、水勢が強くここは見送り。

最後にL字水路へ戻ってフナ2と小ゴイ1を揚げ、溜飲を下げる。イチジクの枝が覆い被さった一角の脇を狙うとまずなにかしら釣れる。それでも今日は揚がるまで15分ほどかかったから、活性が低いのは事実かもしれない。ただし、ものの本によるとこの水路は初心者向けだそうだ。なんともな為体である。

今日は気温も低く、風も強かったためか、ほかにフナ釣りをしている人は見かけなった。もっとも、バサーとヘラ師は相変わらず元気だ。横利根ではヘラ師が雁首連ねて釣り糸を垂れていた。貸しボート屋が営業してるからには確かに釣れることは釣れるのだろうが、あの光景を見るに要はパチンコとおんなじだ。ただじっと座ってアタリが来るのを待つだけで、どこかのシマは当たるがあとは軒並みリーチも来ない。ヘラ釣りだけはじじいになってもやりたくないといつも思う。
# by y_takanasi | 2005-05-08 18:02 | (N/A)

開設

わたくし、某SNCでも日記のような駄文を書いているのでいまさらだとも思われるのだが、再び誘惑に負けて開設してしまった。再びと云うのは一度同じexciteでブログを開設したことがあり、そのときはみごと3日で挫折した。今回は何日保つであろうか。
もとより日記というものは紙にペンで書くものだと云う考えに頑迷なまでに固執しているため、日記形態ではない、なるべく読むに耐えられるだけの文章を投稿してゆきたいとは常々思っている。果たしてその意図は達成されるであろうか、正直今から少々心もとない。

ちなみにわたくしはアマチュアフォトグラファーの風上にはおろか、風下にだって置けないようなカメラコレクターであり、蒐集に付帯するついでの行為として写真撮影も行なっている手合いであるから、写真やレンズについての評価感想を書くことがあっても、まずその前提ありきで読んでいただかないとはなはだ具合が悪い。ただしカメラ蒐集屋であるからにはボディについてはうるさい。

なお、デジカメは10年近く使ってきているものの、一度たりとも家の外に持ち出したことがない。よって戸外の写真を掲載することがあったとすれば、それはすべてフィルムカメラによって撮られたものである。別に断っておくほどのことでもないのだけれど。
# by y_takanasi | 2005-05-08 03:40 | (N/A)